Casino Drive

ひとさまの馬の話を書くのもなんだが、これは触れておかねばなるまい。カジノドライブのピーターパンS(G2)圧勝劇。

行きがかり上仕方なかったとはいえ、1戦1勝の馬を海外に連れて行った陣営にまずは拍手。で、結果を出しちゃう馬にはもう脱帽ですわ。一番強い馬が海外巡業中では、日本のクラシックロードが大混戦なのも仕方ないわね。

しかしまあ、アメリカ人の好きそうなストーリーではありますな。昨年、三冠最終RのベルモントSラグズトゥリッチズ(去年は世界的に牝馬の当たり年だったが、この馬もその一角で、牝馬が同競走を勝ったのは実に102年ぶり)が勝ち、兄のジャジルに続いて兄弟での連覇を果たした。そして、不滅の大記録を狙うはずの弟が日本にいることを知った北米の競馬ファンは頭を抱えた(はずな)のだ。ところが、海を渡ったカジノドライブは帰ってきた。しかも、単なるお客さんには止まらず、トライアルのピーターパンSを5馬身差で圧勝して見せたのだ。これは盛り上がる。日本だと、連はともかく単勝は確実に一番人気だ。

ピーターパンSはメンバー軽かった(らしい)ので、これで本番がどうこう言うのは気が早いようだ。ただ、奇しくもサンデーブレーク(日本産の北米調教馬)か勝ち上がり本番に歩を進めた(ベルモントSは3着)のもこのレースで、内国産の日本調教馬が(その他大勢としてではなく、主要メンバーとして)北米や欧州のクラシックに臨む日も近づいたのではないか。とりあえず、6月7日の本番を待ちたい(正直、この春のレースで一番楽しみですわ)。